学芸員自然と歴史のたより「馬堀自然教育園のホタルによせて」

~「森林のジオラマ」で季節限定のLEDボタルが光ります~

 

 皆さんご存じのとおり、横須賀市を含む三浦半島にも水辺に暮らすゲンジボタルやヘイケボタルが生息しています。水田の減少や河川改修などの影響により、数十年前にはその生息範囲が大きく狭められたものの、多くの生き物が暮らせる水辺への再改修や地域に暮らす方々による活動などにより、再び各地でホタルが観察できるようになってきました。
 博物館付属の馬堀自然教育園は、1959年の開園当初からゲンジボタルとヘイケボタルの繁殖研究が行われた場所でもあります。現在でも、継続的な保全活動によって水路に沿った水辺では毎年2種のホタルの活動を確認しています。
 博物館では今年6月、ふだんから皆さんに親しまれている本館(自然館)2階の「森林のジオラマ」にて、期間限定(~7月2日[日])でホタルの光を模したLEDイルミネーションを点灯します(※1)。馬堀自然教育園をはじめとする横須賀市や三浦半島にゲンジボタルやヘイケボタルの季節がやってきたことをお知らせするものです。皆さんが馬堀自然教育園をはじめ、三浦半島各地で本物のホタルを観察しに行くきっかけになれば幸いです。
 馬堀自然教育園の魅力の一つである水辺の生き物への理解を深めていただく機会として、博物館では同園で毎年6月、自然観察会「ホタルの観察」を実施しています。日没後数十分の間に繰り広げられる、ゲンジボタルやヘイケボタルの発光の観察を通じて、発光生物の不思議や水辺の自然を彩る生き物たちとその保全について思いを巡らせる時間として、毎年多くの方に参加いただいています。2017年は6月10日(土)と17日(土)に開催します(事前申込制 ※2)。

(※1 全国科学博物館活動等助成事業[平成29年度]による交付金で制作しました)
(※2 今年は5月27日[土]に締め切りました)

(昆虫・陸上無脊椎動物担当学芸員 内舩)

 

本館常設展示「森林のジオラマ」

ホタルLED

馬堀自然教育園のゲンジボタル

馬堀自然教育園のヘイケボタル

 

 

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