【その他】の検索結果

ご当地迷路カードプレゼント企画(数量限定) >

グッズ500円以上購入で、博物館では「ナウマンゾウカード」を、ヴェルニー記念館では「スチームハンマーカード」をGETできます。 数量限定ですので、お早めに! その他のカードについては横須賀市観光情報WEBサイトにてご確認ください。

【感染拡大防止】博物館と付属施設の利用について >

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、自然・人文博物館、馬堀自然教育園、天神島臨海自然教育園及びヴェルニー記念館の利用にあたっては、次の事項にご留意いただきますようお願い申し上げます。 【ご利用にあたってのお願い】 ・手洗い、手指消毒、咳エチケットにご協力ください。 ・人と人との距離を確保し、密閉、密集、密接の状態にならないようにご注意ください。 ・発熱や風邪様の症状がある方はご利用をお控えください。 ・一部の展示物を除き、展示ケースや展示物には手を触れないでください。 ・団体でご利用になる場合、利用者全員の名簿(指名・連絡先)を作成し、1カ月程度保管しておいてください。 ・その他、感染拡大防止のため、博物館職員の指示に従ってください。 最新情報は博物館ホームページをご確認ください。

ハゼ類の多様性【学芸員自然と歴史のたより】 >

 今年(令和3年)5月に、上皇陛下が2種のハゼ類の新種記載論文を発表され、話題になりました。「ハゼ」は、ハゼ釣りや磯遊びでもよく見かける身近な魚ですが、その全体像はまだ明らかになっていない研究途上のグループです。  一般に「ハゼ」とか「ハゼ類」と呼ばれる魚は、硬骨魚綱スズキ目ハゼ亜目(海外では「ハゼ目」としてスズキ目から独立させている場合もあります)に分類される魚の総称で、まだ名前が確定していないものも含めると、世界でおよそ2200種、日本国内でもおよそ660種、三浦半島からおよそ80種が見つかっています。この種類の多さや、熱帯から寒帯まで、あるいは河川・湖沼から深海まで生息する、広い環境適応性と種の分化が研究を難しく(おもしろく)しているのです。  その中で最も親しまれているのが、秋に川の河口域でハゼ釣りの対象となるマハゼでしょう。その昔、東京湾岸では1日で100匹以上釣れて当たり前の庶民的な魚でしたが、産卵に適した浅い泥底の海や稚魚の成育に適した干潟などが埋め立てられたことにより次第に数が減ってしまい、現在では体長20㎝級の大物は高級魚として扱われるようになりました。もうひとつ、磯遊びで子どもに人気なのがアゴハゼです。潮だまりをおもな住処(すみか)として一年を通して三浦半島の磯で見ることができ、タモ網で簡単に捕まえられる魚として子どもたちの絶好の遊び相手になっています。 平作川で採集されたマハゼ 潮だまりでくらすアゴハゼ  当博物館の収蔵資料の中には、三浦半島だけでなく世界中から集められた研究材料として貴重なハゼ類の標本がたくさんあります。上皇陛下が皇太子時代に新種として発表されたクロオビハゼの模式標本(種類の基準になる標本)や、学芸員が新種として発表したヒメアオギハゼ、エリホシベニハゼなどの模式標本、外部の研究者が新種として発表された10種を超える模式標本など、博物館の資料はハゼ類の研究に貢献してきました。昨年11月には鹿児島大学との共同研究によって、奄美大島で採集されたハゼ類の収蔵標本が、それまでニューギニア島でしか見つかっていなかった種類であることが明らかになり、北半球からの初記録として論文が発表されました。その他にもまだ、名前のついていない種類のハゼ類標本が収蔵ざれていて、今後の研究が期待されています。(海洋生物学担当:萩原) クロオビハゼの模式標本 北半球初記録となったホコサキキララハゼ まだ名前のないハゼの一種 「学芸員自然と歴史のたより」はメールマガジンでも配信しています。

三浦半島と周辺海域の活断層【学芸員自然と歴史のたより】 >

 三浦半島には,5本の活断層が知られています。活断層とは,岩盤や地層のズレである断層のうち,今後も活動して地震を起こす可能性があるものを言います。ここでは三浦半島の活断層の概略を紹介します。  三浦半島には北から衣笠断層,北武断層,武山断層,南下浦断層,引橋断層の活断層があります。また,1923 年関東地震の際に下浦地震断層が出現しました。さらに,浦賀水道の金田湾断層も活断層です。これらの断層をまとめて三浦半島断層群といいます(図1)。これらの断層はいずれも上下変位を伴う右横ずれ断層です。  三浦半島断層群の最新活動時期や活動間隔は,1990年代に詳しく調査されました。その結果,衣笠・北武・武山断層をまとめた北断層群は,近い将来の活動の可能性が高いと考えられています。2002年以降30年以内の北断層群の地震発生確率を6~11%と見積もった報告もあります。これに対して南下浦,引橋断層をまとめた南断層群は,北断層群に比べて活動の可能性は低いと考えられています。また,2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震とそれ以後の地殻変動のデータに基づくと,三浦半島断層群の地震発生確率が高くなっている可能性も指摘されています。北断層群が活動するとマグニチュード7程度の地震が発生すると考えられ,建物の損壊,液状化,斜面崩壊,津波などの被害が予想されます。このように北断層群は今後の活動が気遣われる要注意断層です。  最近では,海域や地下深部における三浦半島断層群の延長部が明らかになってきました。音波を使って海底の地質構造を探る反射法音波探査により,金田湾沖と葉山沖において,三浦半島断層群の延長部に断層が確認され,相模湾側では少なくとも姥島南方3 km付近まで活断層帯が延びていることが明らかになっています。陸上の活断層だけでなく,海域の活断層も同時に活動すれば,地震の規模がより大きくなります。また,東京湾~三浦半島~伊豆半島の反射法地震探査からは,三浦半島断層群が東京湾下の深度約20 kmで,プレート境界断層に収れんすると考えられています。相模湾のプレート境界で発生する地震と,三浦半島断層群による地震との関係が,今後の研究で明らかになるかもしれません。 図1.三浦半島と周辺海域の活断層.赤線は活断層,赤点線は推定活断層を示す.陸上の活断層は神奈川県(2001),金田湾断層は今泉ほか(1987),F1,F2,F4断層は佐藤・阿部(2019),その他の海底の断層は森ほか(2015)に基づく.柴田ほか(2021印刷中)を簡略化.  2021年3月11日,東日本大震災を引き起こした東北地方太平洋沖地震から丸10年となります。また,2月13日には福島県沖を震源とし,東北地方太平洋沖地震の余震とされるマグニチュード7.3の地震が発生しました。震災の教訓を忘れずに,地震について正しい知識を持ち,次に来る地震に対して備えを怠らないようにしましょう。(地球科学担当:柴田) もっと詳しく知りたい方は 柴田健一郎・野崎 篤・高橋直樹・笠間友博・西澤文勝・田口公則 2021印刷中. 三浦半島の新第三系と第四系:付加体−外縁隆起帯−前弧海盆堆積物. 神奈川博調査研報 (自然), (16): 69-106. 文献 今泉俊文ほか 1987. 活断層研究, 4: 28-36. 神奈川県 2001. 神奈川県地域活断層 (三浦半島断層群) 調査事業成果報告書. 91pp. 森 宏ほか 2015. 活断層・古地震研究報告, (15): 143-177 佐藤智之・阿部朋弥 2019. 活断層・古地震研究報告, (19): 1-11. 「学芸員自然と歴史のたより」はメールマガジンでも配信しています。

博物館刊行物の値下げ販売と無償配布について(お知らせ) >

 博物館では刊行から一定年数を経過した刊行物などの一部について、皆さまにご購入いただきやすいように下記のとおり価格を下げて販売いたします。年数は経過していますが貴重な資料です。 また、教育資料シリーズについては、下記のとおりご希望の方に無償で差し上げます。それぞれ、ご利用ご活用ください。記1.刊行物などの値下げ販売について(1) 開始時期 令和2年1月4日(土)から(2) 販売場所 博物館本館2階事務室一部については天神島臨海自然教育園でも販売(3) 値下げ販売する刊行物刊行物などの名称販売価格(値下げ後)1 三浦半島の植物100円2 三浦半島の水辺100円3 相模湾の魚のふるさと100円4 久里浜上陸図(ポスター)300円5 三浦半島の野生植物300円6 三浦半島にすむ昆虫からのメッセージ100円7 自然・人文博物館要覧100円2.教育資料シリーズの無償配布(1) 開始時期 令和2年1月4日(土)から(2) 配布場所 博物館本館2階事務室(3) 配布する教育資料シリーズ№タイトル1 ハマユウ2 三浦半島の両生類3 発光魚8 三浦半島の植物9 三浦半島の海水魚10 三浦半島の鳥11 発光する生物12 民俗14 三浦半島の爬虫類(その1)15 有毒生物17 横須賀市博物館附属施設馬堀自然教育園18 黒船とペリー19三浦半島の爬虫類(その2)20 三浦半島の海岸動物21 三浦半島の先史時代22 吉井城山23 昆虫24 海に生きた人の生活と文化の所産25 三浦半島の貝(その1)26 三浦半島の貝(その2)27 横須賀製鉄所28 三浦半島の淡水魚30 三浦半島の海岸植物31 三浦半島の古代32 長井台地に住んだひとびと34 三浦半島の蝶35 三浦半島の樹木36 きのこ37 かたつむり38 三浦半島の谷戸、イネ39 三浦半島の水生昆虫40 三浦半島の絵馬42 天神島の自然と歴史44 三浦半島のトンボ45 三浦半島の帰化動物46 三浦半島の古墳47 三浦半島の哺乳類48 近世の海軍と浦賀の灯明堂※ №4, 5, 6, 7, 13, 16, 29, 33, 41, 43は欠番となっています。(4) 配布数・お一人様(一家族様)で各部(№ごと)1部ずつ。必要なものだけをお持ちいただいて結構です。3.その他・刊行物、教育資料シリーズともに在庫がなくなったものから販売、配布を終了させていただきます。(教育資料シリーズの中には在庫数が少ないものもあります。ご承知おき願います。)・包装、封入などのサービスはありません。ご利用の際はバッグ、袋などをご用意ください。・詳細につきましては自然・人文博物館までお問合せください。

学芸員自然と歴史のたより「スズメバチたちのくらしと冬ごし」 >

 夏から秋にかけて巣が大きくなり、ときには近づいたヒトを襲うこともあるスズメバチたち。庭木の枝や家の軒下など目につきやすいところにつくるキイロスズメバチやコガタスズメバチが有名ですが、三浦半島ではその他にオオスズメバチ、ヒメスズメバチ、モンスズメバチ、チャイロスズメバチ、クロスズメバチを加えた7種が知られています。  スズメバチたちのくらしは一年サイクルです。春、女王バチはたった1匹で巣づくりを始めます。大あごで削り取ってきた樹皮を唾液と混ぜて部屋の壁をつくり、部屋をひとつ作っては卵を産み、また部屋をひとつ...と、徐々に部屋を増やしながら産卵するうちに、先に産んだ卵から幼虫が生まれます。幼虫には巣の外で捕らえた虫をかみ砕いた肉団子を与えます。巣をつくり始めて約ひと月後、はじめに生まれた幼虫がさなぎを経て働きバチになると、女王は巣材はこびや狩りなど巣づくりのほとんどを働きバチに任せ、産卵に専念します。冒頭に述べたように、夏から秋にかけての時期は、次々に羽化する働きバチによって巣がどんどん大きくなります。働きバチは3週間ほどで死んでしまいますが、すぐに新しい働きバチによって補われます。  秋、涼しくなるとスズメバチたちが餌にする虫が減ります。これ以上巣が維持できなくなるのを察するかのように、働きバチはいつもよりひと回り大きな部屋をつくります。それらの部屋は新しい女王バチと雄バチのためのもので、雄バチは羽化するとすぐに巣を飛び出して他の巣の新女王バチを探します。キイロスズメバチやオオスズメバチなどの大きな巣からは数百匹もの新女王バチと雄バチが生まれることがあります。  交尾を終えた雄バチはすぐに死にます。新女王バチは体内に雄の精子を貯めたまま、巣を離れて冬ごしの場所を探します。三浦半島でも冬に山林で越冬するスズメバチ類を見つけることができます。博物館の調査では、朽ち木の中からコガタスズメバチ(図1)やキイロスズメバチ(図2)を、崖斜面の地中からヒメスズメバチ(図3)を確認しています。直接確認できていませんが、オオスズメバチやクロスズメバチも山林の地中で冬を越します。なお、チャイロスズメバチ(図4)は三浦半島に分布を広げて間もないため、冬を三浦半島で過ごせるのかどうか、まだ分かっていません。 図1 冬ごしをするキイロスズメバチ 図2 冬ごしをするコガタスズメバチ 図3 冬ごしをするヒメスズメバチ 図4 チャイロスズメバチ女王 スケール1cm  一つの巣から何十、ときには何百もの新女王バチが生まれるのですが、それらが無事にオスと出会い、長く厳しい冬を乗りこえ、たった1匹での巣づくりを成功させ、秋に次の世代に命をつなぐまで、実に多くの困難が待ちうけています。私はフィールドで大きく育った巣に出くわすと、身の危険こそ感じつつも、ほんの一握りの成功者がようやく築くことができた「城」に、スズメバチたちの過酷な生存競争を重ね合わせてしまいます。  博物館では2010年から横須賀市内でトラップを用いたスズメバチ類の捕獲調査を、横須賀市保健所との共同研究によって行っています(図5)。おもに冬ごしから目覚めた女王バチの活動をトラップで捕獲した時期と個体数によって把握しています。この調査の目標の一つは、春先のスズメバチ類の捕獲数からその年の夏~秋の発生規模を予測することです。「今年は多くなりそうだからご注意を!」...そんなスズメバチ予報をみなさまにお届けできたらと思います。(昆虫・陸上無脊椎動物担当 内舩) 図5 横須賀市スズメバチ調査 学芸員自然と歴史のたよりは、メールマガジンでも配信しています。